👟子供と大人の正しい靴の選び方【理学療法士ママ監修】
足の寿命?
足の寿命は約50年
毎日、私たちの足は地面からの衝撃を受け続けています。
人が歩き始めてから、約50年もの間、足は日々の歩行で絶え間なく床や地面に接触し、体重や衝撃を支え続けます。
だからこそ、靴の選び方が足の健康に与える影響は非常に大きいのです。
靴選び、なんとなくで選んでいませんか?

「可愛いデザインだったから」
「安かったから」
「なんとなくサイズが合いそうだから」
こうした理由だけで靴を選んでしまうと、将来的に足・膝・腰に不調を抱えるリスクが高まります。
理学療法士として臨床で多くの方を診ていますが、膝痛や腰痛の原因が靴の選び方にあったケースは非常に多いです。
特に子どもは成長期。靴の影響は足の形、歩き方、姿勢、運動能力にまで及びます。
この記事では、
子どもにも大人にも共通する「正しい靴選びの4ポイント」を医学的根拠とともに解説します。
1. サイズは「足長+約1cm」が理想
医学的な解説
足長は足の基礎的なサイズであり、足指が自然に動く空間の確保は正常な歩行に不可欠です。
特に足の指は地面を蹴り出す「推進力」を伝える場所。狭すぎる靴は、足指の自由な動きを妨げ、バランス能力低下や足底の筋力減少につながることが報告されています。
また、子どもの成長期は骨や軟部組織が柔軟で、適切な靴サイズが足の正常な発育を支えます。逆に過度な圧迫は変形や歩行障害のリスクを高めます。

間違ったサイズ選びの影響
- 小さい靴は血流障害や神経圧迫による痛みを引き起こし、将来的な足の変形リスクが増加
- 大きい靴は歩行中の足の滑動を増やし、足関節や膝関節に負担がかかり、怪我のリスクを高めます
2. かかとは「しっかり固定」されているか
医学的な解説
ヒールカウンターは踵骨の安定化に寄与し、足部の過剰な回内(内側に倒れこむ動き)や回外を抑制します。
安定した踵部は足の縦アーチと横アーチの形成に重要であり、これが崩れると偏平足や外反母趾などの足の変形を引き起こしやすくなります。
足部の不安定は膝や腰への二次的負担を増大させ、慢性的な痛みの原因になることも。
チェックポイント
かかとがぐらつく靴はヒールカウンターが弱い可能性が高く、避けるのが無難です。靴のかかと部分を押さえたときに「ぐにゃっ」とならないものをえらびましょう。
3. 足を甲で固定できるデザインを選ぶ
医学的な解説
足の甲でしっかり固定することで、靴と足が一体化し、歩行時のエネルギーロスを減少させます。
固定が不十分だと、靴の中で足が動いて摩擦が生じ、タコや靴ずれ、さらには変形性関節症の原因にもなります。
また、安定した靴は筋肉の過剰な緊張を防ぎ、疲労軽減につながります。
4. 靴底は「足指の付け根」で曲がる柔らかさが必要
医学的な解説
足指の付け根(中足趾節関節)は、歩行時の蹴り出し動作の要。
ここで靴底が曲がらないと、足部の動きが制限され、ふくらはぎや膝、腰に過度な負担がかかります。
硬すぎる靴底は筋肉の硬直や関節の動きを妨げ、疲労骨折や関節痛のリスク増加につながる場合もあります。
成長期の子どもと大人、それぞれの注意点
子どもの足の特徴
柔軟性が高く、成長過程で骨や軟骨の形が変わりやすいため、適切な靴選びが非常に重要です。
また、成長スピードは個人差が大きいので、こまめなサイズチェックが必須です。
特に上靴は幼稚園や学校などで履くためあまり気づかないうちにサイズアウトしてしまうことが多いので注意!
定期的に持ち帰ったときに中敷きの上に立ってみてサイズを測ってみましょう。
大人の足の特徴
加齢や出産、体重変化により、足のアーチが低下しやすくなります。
適切な靴は、足部の機能低下を抑え、転倒や関節痛を予防します。
6. おすすめの靴ブランド・商品紹介
子ども向け
- IFME(イフミー)
特徴:軽量で足の成長に合わせた幅広設計。マジックテープで調整しやすく、通気性も良い。 - アシックス キッズ(asics)
特徴:日本人の足型に合わせた設計で、耐久性と安定性が高い。
大人向け
- ニューバランス(New Balance)
特徴:幅広いサイズ展開と足のアーチをサポートするインソールで、歩行を安定させる設計。 - ミズノ(Mizuno)
特徴:スポーツ医学の知見を活かした衝撃吸収性の高い靴底と安定感のあるヒールカウンターが魅力。
まとめ

正しい靴選びは、足だけでなく膝や腰など全身の健康に影響を与えます。
足長+1cmのサイズ、しっかりとしたかかとの固定、足甲のホールド、足指の付け根で曲がる靴底の4つのポイントを意識してください。
特に成長期の子どもと加齢により変化する大人の足には、定期的な靴の見直しが不可欠です。
おすすめブランドも参考に、ぜひ毎日の靴選びに役立ててくださいね。
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